目黒で働くネクラの告白

目黒のITベンチャー企業勤務で、SEOとプログラミングが好きなネクラがネクラならではの記事を書きます

メディアのビジネスモデルについてまじめに考えてみた

最近の趣味は、「自社メディアを持っているベンチャー企業に行きたい知り合いの面接対策を一緒に考える」という極めてweb好きなねくら感が出ているねくらです。

 

ただ発見も多々あり。

 

メディアについて話していて気づいたのは、それはメガベンチャーと言われるような大成功をおさめているベンチャー企業は、果てしないPV数を持つ自社メディアをもっているということです。

 

そこでITベンチャー企業は「なぜ自社メディアを持ちたがるのか?」についてまじめに考えみます。

 

サイバーエージェント(アメーバ)、 ヤフー、楽天、ちょっと規模は小さくなりますが、クックパッド、アイスタイル(アットコスメ)、そして最近で言えばLINEがやばいですね。ここ1年で売上は2倍になりましたし。メディアはよく広告で稼ぐって言いますよね。

 


LINE、売上高が前年の2倍に--月間アクティブは1億8000万人 - CNET Japan

 


「LINE ビジネスコネクト」導入企業増加が広告事業の売上牽引か【2014年7-9月期LINE業績】:MarkeZine(マーケジン)

 

Googleなんて15年で5兆円の企業となりましたが、月間の利用者数が10億人を超えるGoogleという巨大メディアをもっています。

 

去年はDeNAがキュレーションメディアのmeryとiemoを買収しましたね。 


総額50億円、ディー・エヌ・エーがiemo、MERY運営2社を子会社化ーー2社に聞く、キュレーションの「次」 - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

 

 

アメーバを黒字化できなければ社長を辞めるとまで言った藤田社長

まずはサイバーについて。

 

藤田社長の著書「起業家」で印象的だったのは何年もアメーバが赤字を垂れ流す状況で、株主や他の起業家にはなんでアメーバやってるの?と言われる状況で、ブログに賭けて 2年以内に黒字化できなけば社長を辞めるとまで追い込んだという過去があります。

 


退路を断ったアメーバ黒字化の感慨とその先--サイバーエージェント藤田社長の次の設計図 - CNET Japan

 

藤田社長の言葉の中に、

「収穫逓増モデルで、非常に利益率が高く、コストを低く運営できるというところがあったからです。」

 

とあります。

 

確かに、運営にかかる費用は月ごとに一緒でも、売上だけ増えていくよな〜と理解できます。

 

 

知名度・広告・集客コスト

 最近KDDIがナタリーを買収しましたが、その記事にもヒントがありました。

 


KDDIがナタリーを買った理由。 ~デジタルメディア・ビジネスデザインという24番目の利益モデルについて~ : シェアーズカフェのブログ

 

集客力についてはダイレクトにコスト、つまり利益へ響く。顧客獲得コストは特にビジネスでは重要なポイントだ。売上から原価と販管費を除いたものが利益となる。販管費では人件費と並んで顧客獲得コストの負担は大きい。業種によってはこの顧客獲得コスト、簡単に言えば広告費が重要なポイントとなる。

売上を増やすにはコストがかかる、でもコストをかけすぎれば赤字になる、というジレンマ・トレードオフから経営者が逃れる事は出来ない。しかしそんなトレーオフを壊すことが出来るのがメディア運営による集客だ。多数のアクセスはそれ自体が宣伝となり、知名度アップは当然集客へプラスに作用する。コーラの例で説明したように、人は「知らないもの」より「知っているもの」を手に取る。

例えば売り上げに対して広告費が5%、利益率が5%の企業は、広告費を1%削るだけで利益は20%も増加する(利益が5%から6%へ増える際の増加率)。

自社の広告をウェブメディア上に配置すれば無料で広告が出来る。記事やメールマガジンでの宣伝も通常はコストがかかるが、自社メディアならば無料だ。そもそもサイトを見てもらう事自体が最高の宣伝となる。結果的に顧客獲得コストが低くなる分、同業他社より高収益となる。

知名度・広告収入・集客コストと3つのポイントでメリットが発生するため、デジタルメディア・ビジネスデザインを採用する企業は同業他社より圧倒的に有利な条件でビジネスを展開できると言えるだろう。

 

知名度に関しては良いとして、広告収入(メディアの枠を売るだけで利益が出る)、のに加え最後の集客コストが重要ではないでしょうか。

 

要するに一度自社でえげつないPV数を誇るメディアをつくってしまえば、次に新規事業をやる際にそのメディアにその新規事業の広告(無料だけど)を貼れば、コストをかけずにユーザーを獲得できるのです。

 

サイバーの例で言えば、アメーバに集まったユーザーをアメーバピグに流して利益を出していますね。(もちろん広告も)

 

アットコスメとクックパッド

 

他にも例を見てみましょう。月間3億PVのメディア「アットコスメ」を運営するアイスタイルは、まさにそのメディアビジネスの典型的なパターン。

 

 

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アイスタイルは月間3億PVのアットコスメを中心にし、いろいろ展開しているわけです。図はそれを表わしています。

 

 クックパッドにわかりやすい例を見つけました。

クックパッドは月間5000万PVあるので、そのメディアの中に自社の新しいサービスの広告を貼っています。 

 

 

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右のバナーはクックパッドのサービスです。もしクックパッド以外の会社がここにバナーを貼るとなれば数百万〜数千万かかるわけですが、社のサービスなので当然無料でここにバナーをはれます。

 

それだけで広告費を年間で言えば数億円レベルで節約できているでしょう。クックパッドは他にも下の写真のようなニーズ別にサービスを展開していますね。

 

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アットコスメもクックパッドもPV数があるので、そこにきているユーザーを細かいニーズごとに分類し、クックパッドだけでなく他のサービスもコストも手間もかけずに利用してもらうことができるのです。

 

メディアを持っていない場合と比べて新たなサービスが立ちあがるスピードが何倍もはやく、コストもかからないのです。

 

アットコスメとクックパッドをまとめた記事があったのでついでに。

 


アットコスメのアイスタイルが上場。クックパッドとの比較からジャンル特化型CGM事業の成長要因を探る | The Startup

 

 

ディアビジネスをまとめると

自分としては自社メディアをもつと知名度があがり、広告で収益を出せるようになるだけでなく、新規事業を立ち上げるときの集客コストを大幅に節約できるというのが、かなりの重要ポイントだと気づきました。

 

そのサービスで売上がある程度でれば、今度はその利益をさらに新規事業にまわし、、、といった正のサイクルがおきます。

 

まあまとめると「やりたい放題できる」って感じですかね。

最近LINEはLINE MALL,LINE TAXIやらものすごいスピードで新サービスを出して好き勝手やっていますし笑

 

他にもLIGのように自社のブログをメディア化することで営業や採用に役立っているというケースも多いようです。

 


自社サイトをメディア化し、1年で100万PVにして分かった失敗と成功のまとめ。 | 株式会社LIG

 

 

とにかく自分の今年の目標は受験メディア「The Study」を100万PVにすることなので、そちらも頑張りまーす。

クレジットカード学生セレクトも頑張ります。